東京大会の審査要綱は主につぎの4ポイントです。
1.自由曲を演奏すること(3:30〜4:00。4分以上は失格。3:30未満は減点対象)
2.楽器は邦楽器のみ。マイク使用不可
3.審査方式は100点満点からの減点方式
4.審査基準は東京都太鼓連合の審査基準を採用
鼓遊では6月にこのコンクールへの参加を決めました。受験や卒業で主力の高校生が抜けたメンバーでどこまで表現できるのか、自分たちを鼓舞する意味もありました。小学生4名、中学生3名、高校生1名の計8名。自由曲には「波の花」を選びました。
第14回日本太鼓ジュニアコンクール東京大会 鼓遊「波の花」
「波の花」は第九回東京国際和太鼓コンテスト 青少年の部で優勝したときの曲でもありますが、これにあやかるという意味ではなく、この8人のメンバーでもっとも「表現」できる曲が「波の花」だという理由でこの曲を選んでいます。
鼓遊は夏は7月から9月までは各イベントで公演、10月には絆コンサートやIのまちいなぎ太鼓コンテストなどに向けた稽古が主になります。東京大会へ向けた稽古は、その後になるので都合で見ると2週間ほどしか確保できない状況でした。定例稽古以外に週末に合宿を組むなどして表現の上達に努めました。
2週間という短い期間でしたが、自分たちが「表現」するものがいったい「何」で、表現のレベルを引き上げるにはどこを改善すればよいか、どう改善すればよいか、どうやって改善点を見つければよいか、年少メンバーにどうやってそれを教えればよいか、どうやって気がついてもらえればよいか、どうやってお互いを鼓舞すればよいか、さまざまな面で年長メンバーが成長する機会でもあったと思います。
最初に練った戦略は、「参加なさるチームは高校生が多いと考え、音圧では絶対的にかなわないだろうと判断し、音圧以外の部分で勝負しよう」というものでした。上限を上げられないのから下限を下げればよい、限界まで小さい音が使いこなせれば物語の幅を引き上げられると考えました。加えて正確な打音、アクションと連動した音圧、体で魅せる演奏、目線によるアクション、声のハリなど、けして満足な演奏だったとは思えませんが、この8人で表現できる目一杯の演奏だったと思います。
今さら書くことでもありませんが、コンクールへ参加できるのも、鼓遊を率いている木崎あってのものです。そして、父兄の皆様をはじめ、コンクール参加を助けてくださいましたすべての方々に感謝いたします。本当にありがとうございました。