2016年3月31日木曜日

スーラジクンドクラフトメラ2016 おまけ

スーラジクンドクラフトメラ2016のちょっとした風景と、日本とのちょっとした違いなんかと、ちょっとしたセッションの話を最後に紹介して、この物語を締めたいと思います。

これはアジア諸国に見られる傾向ですが、主に使われているバイクが日本で言うところの125cc前後またはそれ以下の小型バイクでした。タイヤがすごく扁平足な感じで、オンロードバイクであろうにもかかわらず、オフロードも走れるような感じになっていたことも興味深いところでした。

次の写真は警察の使っていたバイクです。日本の白バイの高排気量のバイクと比べるとかなり小型です。スタイリッシュなバイクが多かったです。黄色だし、カッコイイね。


お祭りに参加なさっていた方々は人懐っこい方が多かったのも特徴的だったように思います。下の写真はバチを扱っていて怪我をした(手の皮が剝けるとかはよくあることなんですけれども)彼女を心配して、薬を塗布して包帯を巻いてくださった方です。こんなやりとりがいっぱいありました。本当、ありがとうね。




ちょっとわかりにくいですが、次の写真は海外招待の演奏者、工芸家向けのレストランでのビュッフェのようすです。現地のインド料理にはあまり肉は使われないのですが、ここは海外の方も考慮してインド料理でも海外向けの食事がならんでいます。インドの方は不断食べないようなサラダ的なものもありました。


海外のニュースに敏感な方であれば、ハリヤナ州やスーラジクンドは農業が盛んであることをご存じだと思います。とにかくスーラジクンドはインドでも高い品質のインディカ米が収穫されるようで、レストランに出てきたお米は形がしっかりしていて長くつややかで、とてもおいしいものでした。日本でこのクオリティのインディカ米は食べたことがなく、舌鼓を打ちました。すごくおいしかったです。インディカ米がこれほどおいしいと思ったのはこれがはじめてでした。日本に帰国してから同じクオリティのインディカ米を探しましたが、いまだ見つけられていません。


上の写真と下の写真はメラ開催中のホテルのデコレーションのようすです。この色の花を並べたり連ねたりして飾るというのがこのあたりのお祭りのデコレーションの基本のようでした。この色の組み合わせはメラの会場でもいたるところで見ることができました。オレンジ系の色を基調として艶やかにするというのが文化的な背景としてあるです。


メラには30ヶ国からさまざまな年齢の演者が参加しています。たしか次の写真に写っている彼らはキルギスから参加していた芸能集団の方々だと思いましたが、メラの間に(彼らも日本と同じように工芸家の出店がありましたので、そのお店での会話で)夜に演奏しないかと誘われて(ホテルが同じだったので)、てっきりセッションでもしたいのかと思ってホテルの中庭にいって話をしてみると、「自分達のために演奏してくれないか」、と言っていたことがわかって、急遽演奏をしたときの様子です(お互い英語は得意ではないので、こういったくみ取り違いはよくあります)。



こちらからは、「てっきりセッションしたいんだと思ったんだよ」ということを言って、今度はこちらのリズムに乗せて彼らの踊りを即興で演じていただきました。情熱的で、躍動的で、競争的で、それで協調的。お互いを煽りながらも、お互いを立て、その空間を熱気を盛り上げることを第一にして、そしてそれを楽しんでいる雰囲気。その雰囲気に飲まれてさらに熱が入る太鼓。



日本の工芸家の方々も中庭にきていて、一緒に踊りました。さすが、普通は考えられない日程で声がかかってもインドに入力する工芸の猛者達。熱気のままに繰り広げられる踊り全力でライドする感じに、太鼓の気持ちも否応もなしに高揚します。

もしこれが日本のホテルだったなら、ほかのお客さんからうるさいという苦情が来るか、苦情を受けた警察官が駆け付けるところです。しかし、むしろこれを祭り的にライドするものとして楽しむ雰囲気がまわりにあるのがインド的なところでした。ともかく、お祭りが好きみたいです。

思うんです、パーカッションの力の強引さというか、人がどうしても感じてしまう、否定しようとしても感動してしまうプリミティブな感動というか、太鼓といった楽器。相手がいったい誰であっても、そこにあってリズムを刻んだら、心がどこか揺さぶられてたぎって楽しくなってしまうその力を。

言葉が通じなくても、たぎるパッションは変わらない。言葉が通じないからこそ、心で通じるしかない状態で通じるものはとても熱い。インドでとても多くの、そして太鼓の本質に立ち返ることを学ばせていただきました。ありがとうね。

ナマスカール、インディア