2012年4月8日日曜日

同じ構成で演奏しないということ

鼓遊は稲城市の中央文化センターと城山文化センターでよく稽古をさせていただいております。特に中央文化センターでの稽古は大切な時間です。実際に演奏するステージに近い作りになっているので、配置や転換も含め、中央文化センターでの稽古がなにかと重要になります。


鼓遊の組曲は移動を伴う演出が多いので、実際のサイズで稽古できるかどうかがキーポイントになります。また、大きめの会場ならではの音の抜けや消音具合の確認もあり、こうしたホールでの稽古が生きてきます。


鼓遊の組曲は構成をよく変えます。太鼓には明確な音階がないため、同じ構成のままでは飽きることがあるからです。当然、屋台囃子の決まり手のように「変えない」という面白さ、確からしさもあります。

鼓遊では同じ組曲でも、コンサートで同じ構成で演奏したことは一度もないはずです。特に入り太鼓は毎年大きく構成を変更しています。ステージごとにも徐々に変えるようにしています。このあたりはジャズの要素に近く、定例的な演奏をする音楽とは特性が異なるところかもしれません。

こうしたステージごとの演奏の変更は、演者の固定観念を破ることに役立つほか、現場での応用力のアップにもつながります。想定していないシーンはよく現れますので、そこで対応できるかどうかも重要な要因になります。