2013年1月20日日曜日

「がんばろう福島震災支援コンサート」裏舞台、リハのようす

鼓遊ブログでは本番の様子はお伝えすることが多いのですが、数十分から2、3時間ほどの本番に対して、実はリハや裏方の方が長い時間がかかっていて、それで、それらは表にでることはないんですね。

ということで、今回はリハの様子をお伝えしましょう。特にジャズとのセッション、興味がある関係者は多いでしょう。実はこのブログ、ファンよりも太鼓関係者が見ていることが多いので、このあたりの情報、欲しいところでしょう ;-) ?


使う太鼓は舞台ごとに違います。適当に選んでいるような印象があるかもしれませんが、曲の雰囲気にあわせて太鼓を選択します。音階はありませんが、それでも太鼓ごとにベースの音階が違いますので、もっとも合うものを選びます。本当に整合性が必要になる場合にはチューナーを使って選定します。



ジャズの魅力は、直前、言ってしまえば、本番の最中にいきなり構成や曲順が変わるところに面白さがあります。リハでは曲の中の構成やタイミングなどの確認はしますが、流れ全体はそれほどしっかり確認しません。

そして、曲の中も、演奏中に変わったりします。そして、そこはしれっと「最初からこうだった」という体で叩ききるわけです。このあたりが本番力といえるところでしょう。ジャズ系の音楽にはこのように、本番の演奏中も大人の遊びができるというおもしろさがあります。


演奏を聞きながら、タイミングや、その雰囲気、空気のようなものを感じ取っていきます。このあたりは鼓遊でも上級メンバーでないとできないところです。音楽の本質は「楽しむ」ということ。決まり手を叩くというのは仕事であって、それは音楽ではないんですね。




舞台にはモニターと呼ばれる、演奏者がほかの演奏者の音を聞くためのスピーカーが設置されています。この音を聞いて演奏を合わせます。

和太鼓の場合、モニターもなければマイクもないので、そこは自分の耳と回りの雰囲気をつかんで合わせます。和太鼓はアンプを使わないので、自分で音圧を出す必要があります。そのため、自分のところで高い音圧が発生するので、その影響でまわりの音が聞こえないという、すごく難しい状況に陥ります。

和太鼓の演奏一見簡単に見えますが、舞台上でもっとも困難なパートです。回りの音が聞こえないのに、まわりとセッションする必要があるわけですから。

今回は原のサポートもあり、大きめのクリック音やパフォーマンスでのサポートなどもあって、すごく上がれる舞台でした。和太鼓の本質は和であるということ。協力してこそのよい舞台ですッ